
シーズン3を全話視聴したので、ストーリーの流れとポイントをまとめます。シーズン1・2の重大なネタバレを含みますのでご注意ください。
シーズン3の概要
シーズン2のラストで、父ヘンリーを殺された悲しみに耐えきれず、バリーは過去にタイムスリップして母親の殺害を阻止するという禁断の選択をしました。シーズン3は、その「過去改変」がもたらす代償の物語です。
今シーズンのメインヴィランは、スピードの神を自称する謎の存在「サヴィター」。フラッシュポイントと呼ばれる歴史改変の余波が広がる中、バリーは大切な人を守るために奮闘します。新たな仲間としてキッド・フラッシュが加わるほか、『ハリー・ポッター』シリーズのドラコ・マルフォイ役で知られるトム・フェルトンがレギュラーキャストに参加し、シーズンを大いに盛り上げています。

また第8話には、『アロー』『スーパーガール』『レジェンド・オブ・トゥモロー』との大型クロスオーバーイベント「インベージョン!」のフラッシュ編が収録されています。
エイリアンの地球侵略に対し、全ヒーローが総出で立ち向かうという王道の展開で、映画級のアクションと豪華な顔ぶれが楽しめる必見のエピソードです。
フラッシュシーズン3のネタバレ
以下はシーズン3の核心に触れる内容です。未視聴の方はご注意ください。
フラッシュポイント|書き換えられた世界
束の間の幸福
過去に戻りリバース・フラッシュを倒して母親を救ったバリーは、両親がともに生きている幸せな世界を手に入れます。しかし、この改変された世界(フラッシュポイント)では前の世界の記憶が少しずつ消えていくという異変が起き始めます。
さらに、この世界ではバリーとアイリスの出会い自体が存在していませんでした。セントラルシティの平和を守っていたのはフラッシュではなく、アイリスの弟ウォリー・ウェストが「キッド・フラッシュ」として活躍していたのです。
代償
ウォリーが敵との戦いで瀕死の重傷を負い、自分の過去改変が原因だと痛感したバリーは、苦渋の決断を下します。囚えていたリバース・フラッシュに再び母親を殺すよう頼み、元の時間軸に戻ることを選ぶのです。
しかし、元の世界に戻ったはずのセントラルシティは、完全には以前と同じではありませんでした。アイリスと父ジョーが絶縁状態になっていたり、シスコの兄ダンテが交通事故で亡くなっていたり。
さらに職場にはジュリアン・アルバート(トム・フェルトン)という見知らぬ同僚がおり、バリーとは水と油の険悪な関係でした。過去を変えた影響は、じわじわと現在を蝕んでいたのです。
新たな仲間たち
キッド・フラッシュ誕生
フラッシュポイントでキッド・フラッシュだったウォリーは、元の時間軸に戻った後もその記憶を夢として見るようになります。
やがてアルケミーの力によって繭に包まれてしまいますが、ジョーの決死の判断で繭から解放され、ケイトリンが開発した薬で意識を回復。驚異的なスピードでスピードスターとして成長し、正式にキッド・フラッシュとしてチームに加わります。
ジェシー・クイック
アース2からハリー・ウェルズとともに娘のジェシーが再来訪。彼女にもスピードスターとしての能力が覚醒しており、新たな戦力となります。
HR|もうひとりのウェルズ
アース2に帰るハリーの代わりに、アース19からやってきたのがHR(ハリソン・ウェルズのドッペルゲンガー)。
他のウェルズたちと違って天才科学者ではなく、アイデアマン兼ムードメーカー的な存在ですが、その仲間思いな人柄でチームに溶け込んでいきます。彼の存在がシーズン終盤で大きな意味を持つことになります。
アルケミーの暗躍
フラッシュポイントの余波で、セントラルシティには「アルケミー」と名乗るヴィランが出現します。アルケミーは賢者の石のような謎の物体を用い、フラッシュポイントで能力を持っていた人間を次々とメタヒューマンに変えていました。
その正体は、バリーの同僚ジュリアン・アルバート。ただし本人に自覚はなく、サヴィターに操られて無意識のうちに行動していたのです。真実を知ったジュリアンは、その後チーム・フラッシュに協力するようになります。
サヴィター【スピードの神】
圧倒的な力
アルケミーの背後にいた真の黒幕、それがサヴィターです。「スピードの神」を自称するその力は圧倒的で、フラッシュではまったく太刀打ちできません。
サヴィターの力の源は「賢者の石」(フィロソファーズ・ストーン)にあると判断したバリーたちは、石を箱に封じてスピードフォースの中に投げ込むという作戦を実行します。
未来の悪夢
しかし石を処分する際、バリーは未来へ飛ばされ、衝撃的な光景を目にします。未来のセントラルシティで、サヴィターがアイリスを殺害する瞬間でした。
ここからシーズン3の物語は「アイリスの死をいかに回避するか」という一点に集中していきます。
アイリスを救うための戦い
未来を変える試み
チーム・フラッシュは、バリーが見た未来のニュース映像をひとつずつ異なる結果に変えていくことで、アイリスの運命も変えられるのではないかと考えます。いくつかは変えることに成功しますが、すべてが思い通りにはいかず、バリーとアイリスは不安の中で過ごすことになります。
サヴィターの復活
実はサヴィターは、かつて未来のバリーによってスピードフォースの中に閉じ込められた存在でした。賢者の石がスピードフォースに投じられることこそが、サヴィターの復活の条件だったのです。
一方、キラーフロストへの変貌を恐れるケイトリンが、自身の能力を消す手がかりになるかもしれないと、賢者の石の欠片を密かに持ち出していました。その事実を知らないウォリーがサヴィターに唆され、欠片をスピードフォースに投げ入れてしまい、サヴィターが復活。代償として、ウォリーがスピードフォースの牢獄に囚われてしまいます。
バリーは自ら身代わりになろうとスピードフォースに飛び込みますが、アース3のジェイ・ギャリックが駆けつけ、ウォリーの代わりに自分が残ると申し出ます。
8年後の未来へ
サヴィターを倒す手がかりを求め、バリーは8年後の未来へ。そこで見たのは、アイリスを救えなかった絶望に打ちひしがれ、廃人同然となった未来の自分と、崩壊したチーム・フラッシュの姿でした。
未来のシスコに頼まれてチームの再建に力を貸した後、未来のバリーからひとつの情報を得ます。4年後に物理学者トレイシー・ブランドが開発する技術が、サヴィターを封じる唯一の手段であるということ。
トレイシー・ブランドの武器
現代に戻ったバリーたちはトレイシーを探し出しますが、サヴィターも手下のキラーフロストを差し向けて彼女の命を狙います。
まだ学生のトレイシーは、自分が未来で偉大な科学者になるなど信じられない様子でしたが、HRの熱心な説得もあり、サヴィターに対抗する兵器「スピードフォース・バズーカ」の開発に着手します。
サヴィターの正体
バリーはひとつの疑問にたどり着きます。なぜサヴィターは、チーム・フラッシュのあらゆる作戦を事前に知っているかのように出し抜けるのか?
答えはシンプルかつ残酷でした。サヴィターの鎧の中から現れたのは、顔の半分に酷い火傷を負った未来のバリー・アレン。アイリスを失い、仲間からも見捨てられ、絶望の果てに闇に堕ちたバリーの成れの果て…。それがサヴィターの正体だったのです。
「スピードの神」という称号も、サヴィター自身が各時代を巡って信者を集め、自ら作り上げた伝説でした。
最終決戦
HRの犠牲
ついに運命の時が訪れ、サヴィターがアイリスを誘拐。バリーの目の前に現れます。トレイシーが開発した武器でサヴィターを攻撃しますが、賢者の石(スピードフォースが結晶化したもの)の力で無効化されてしまいます。
そしてサヴィターの刃がアイリスを貫き、チーム・フラッシュに悲嘆が広がります。
しかし、殺されたのはアイリスではありませんでした。HRがアース19の変身デバイスを使い、アイリスと姿を入れ替えていたのです。
自分の命と引き換えに仲間を救ったHR。天才科学者ではなかった彼が、最後に示したのは誰よりも大きな勇気でした。
サヴィターの消滅
アイリスが生きていることで、サヴィターの誕生の原因(アイリスの死)が消滅。タイムパラドックスにより、サヴィターは存在そのものが揺らぎ始めます。
最後の悪あがきとして、サヴィターはシスコにトレイシーの武器を改造させ、全時間軸に自分を永遠に存在させようと画策しますが、シスコの機転でこれを阻止。
スピードフォースからジェイ・ギャリックも帰還し、フラッシュとサヴィターの最後の対決はフラッシュの勝利で幕を閉じ、サヴィターは消滅します。
シーズン3のラスト
すべてが解決したかに思えた矢先、新たな危機が訪れます。サヴィターが消えたことで、スピードフォースの牢獄には誰もいなくなり、その均衡が崩壊。セントラルシティに激しい雷が大量発生する異常事態が起きます。
誰かがスピードフォースの中に入り、均衡を保たなければならない。バリーは仲間に別れを告げ、自らスピードフォースの中へと歩みを進めます。
フラッシュがいなくなったセントラルシティはどうなるのか。バリーは戻ってこられるのか。その答えはシーズン4へ。
まとめ
シーズン3は「過去を変えた代償」がすべての起点となる、因果応報の物語でした。フラッシュポイントによる世界の変容、アルケミーの暗躍、サヴィターの正体、アイリスの運命。すべてがバリー自身の選択から生まれた結果であるという重さが、物語全体に深みを与えています。
サヴィターの正体が「未来の自分自身」だったという衝撃は、シーズン1のウェルズ、シーズン2のズームに続く見事などんでん返し。そしてHRの犠牲は、天才でなくてもヒーローになれることを証明した、シリーズ屈指の名シーンです。
ラストでバリーがスピードフォースに消えるという切ない幕引きも含め、感情を揺さぶられる密度の濃いシーズンでした。


