
シーズン2を全話視聴したので、ストーリーの流れとポイントをまとめます。シーズン1の重大なネタバレを含みますのでご注意ください。
シーズン2の概要
シーズン1最大の謎だった「なぜクロエにはルシファーの能力が効かないのか」が、ついに明らかになるシーズンです。
さらに、シーズン1のラストで地獄から脱走が判明したルシファーの母(女神)が本格的に登場。新キャラクターとして科学捜査官のエラ・ロペスがチームに加わり、ルシファーの弟ウリエルとの悲劇的な対決も描かれるなど、ドラマとしてのスケールが大きく広がったシーズンになっています。
登場人物

ルシファー・モーニングスター(トム・エリス) 地獄の元王。人間の心の奥底にある欲望を暴く能力を持つ。
クロエ・デッカー(ローレン・ジャーマン) ロサンゼルス市警殺人課の刑事。ルシファーの能力が唯一効かない存在。
アメナディエル(D・B・ウッドサイド) ルシファーの兄。天使で、時間を減速させる能力を持つ。今シーズンではある重大な問題を抱えている。
メイズ(マジキーン)(レスリー=アン・ブラント) ルシファーとともに地獄を抜け出した悪魔。高い戦闘能力を持つ。
シャーロット・リチャーズ/女神(トリシア・ヘルファー) ルシファーとアメナディエルの母。地獄から脱走し、人間の女性弁護士シャーロット・リチャーズの肉体に宿っている。
リンダ・マーティン博士(レイチェル・ハリス) ルシファーのセラピスト。今シーズンでルシファーの正体を知ることになる。
エラ・ロペス(エイミー・ガルシア) 今シーズンから加わるロサンゼルス市警の科学捜査官。明るく陽気な性格でチームに溶け込む。信仰心が厚い一面も。
ダン・エスピノーザ(ケヴィン・アレハンドロ) クロエの元夫。ロサンゼルス市警の刑事。
トリクシー(スカーレット・エステベス) クロエとダンの娘。
シーズン1のおさらい
シーズン1では、地獄の王座を捨てて人間界にやってきたルシファーが、女性刑事クロエと出会いコンビを結成。「罪を犯した者に罰を与えたい」という共通の信念で捜査に当たる一方、なぜかクロエにだけルシファーの能力が効かないという謎が提示されました。
シーズン終盤、ルシファーは一度命を落として地獄へ。そこで地獄に幽閉されていたはずの「ある存在」が脱走していることを知り、人間界に帰還します。その脱走者こそ、ルシファーの母でした。
シーズン2のネタバレ
以下はシーズン2の核心に触れる内容です。未視聴の方はご注意ください。
ルシファーの母、降臨
シャーロットの肉体に宿る女神
地獄を脱走した女神は、何度も人間の肉体に憑依しては宿主を消耗させて殺してしまう、ということを繰り返していました。最終的に宿った先は、シャーロット・リチャーズという女性弁護士の肉体。ただしシャーロットはすでにナイフで刺されて死亡しており、女神がその肉体を乗っ取る形で「復活」します。
ルシファーは母との再会に複雑な感情を抱きます。かつて自分が地獄に堕とされたとき、母は何も助けてくれなかった。その怒りを抱えたまま、ルシファーは母に「地上に残って罪を償え」と命じます。
ウリエルの悲劇
もうひとりの兄弟
シーズン2で新たに登場する天使がウリエル。ルシファーとアメナディエルの弟にあたります。
本作では天使ごとに固有の能力があり、ルシファーは「欲望を暴く力」、アメナディエルは「時間の減速」。ウリエルの能力は「パターンの操作」です。あらゆる事象の因果関係を見通し、小さなきっかけを作ることで望む結果を引き起こすことができる、いわば頭脳派の天使です。幼い頃は体が小さく、兄たちに構ってもらおうと必死だったという過去も語られます。
究極の選択
ウリエルが地上にやってきた目的は、母を地獄に送り返すこと。シーズン1でルシファーが地獄から帰還できたのは、「母を地獄に連れ戻す」と神に約束したからだとウリエルは主張し、その履行を迫ります。
ルシファーが拒むと、ウリエルはクロエを「パターン操作」で事故死に見せかけて殺すと脅迫。天使は人間を直接殺すことができないため、因果の連鎖を利用しようとするのです。
追い詰められたルシファーは兄アメナディエルに助けを求めますが、実はアメナディエルは天使の力を失いかけていることを隠していました。それでもルシファーのために「力があるふり」をしてウリエルを説得しようとしますが、ウリエルは兄の衰弱を即座に見抜き、アメナディエルを圧倒します。
ウリエルはクロエも母も殺すと宣言し、天使すら滅ぼせる「アズラエルの剣」を持ち出します。しかし、母を守ろうとしたルシファーがその剣を奪い取り、逆にウリエルを刺し貫いてしまいます。
弟を自らの手で殺してしまった。この出来事はルシファーに深い傷を残し、シーズン中盤では情緒不安定な状態が続きます。セラピストのリンダへの依存も深まり、ルシファーの「人間的な弱さ」がより鮮明に描かれる転換点となりました。
シーズン最大の謎が解明【クロエが「特別」な理由】
35年前の祝福
シーズン2最大の見どころが、クロエにルシファーの能力が効かない理由の解明です。
35年前、アメナディエルは神の命を受け、子供に恵まれなかった夫婦のもとを訪れて「祝福」を与えました。長い間アメナディエル自身もこの出来事を気に留めていませんでしたが、クロエの父親が殺された事件を調べる過程でクロエの母親と再会し、衝撃を受けます。
あの日祝福を与えた夫婦は、クロエの両親だったのです。
つまりクロエは天使の祝福によって生まれた「奇跡の子」であり、それゆえにルシファーの超自然的な力が通じない存在だったのです。
さらに深読みすれば、神がルシファーのためにクロエを「用意した」可能性もあります。その事実を知ったルシファーは激しく動揺します。クロエとの関係は本物の感情なのか、それとも自分が最も嫌う「神の計画」の一部に過ぎないのか。この葛藤はシーズン3以降にも続く重要なテーマとなります。
アメナディエルの試練
シーズン2を通じて、アメナディエルは天使としての力を徐々に失っていきます。時間を止める能力が使えなくなり、肉体的にも弱体化。自らの存在意義を見失い、信仰心すら揺らぎ始めます。
この「堕ちゆく天使」の姿は、地獄を捨てて自由に生きるルシファーとの対比として描かれ、「天使や悪魔にとって本当に大切なものは何か」という問いを投げかけます。
クライマックス【炎の剣と母の旅立ち】
天界への帰還計画
シーズン終盤、女神はアメナディエルと協力して天界に帰る方法を探し始めます。その手段は「炎の剣」で天国の門を切り開くこと。炎の剣は複数のパーツで構成されており、そのひとつが先にルシファーが使った「アズラエルの剣」でした。
最後のピースがどうしても見つからず捜索が難航しますが、それはアメナディエルが常に身につけていたネックレスだったことが判明。信仰心を取り戻したアメナディエルの手で炎の剣が完成します。
ルシファーは母に天界への同行を求められますが、最後まで「自分は地上に残る」と決意を貫きます。
女神の暴走
しかし炎の剣の探索中、女神は敵の恨みを買い刺されてしまいます。傷から超自然的な光が漏れ出し、近くにいた人間が焼き尽くされるという惨事に。制御を失った女神のパワーは周囲を脅かす存在となります。
事件の捜査に当たるクロエ。犯人が女神を銃撃しようとしますが、撃てば女神の光が解放され、周囲の人間が焼け死んでしまいます。
この絶体絶命の瞬間、アメナディエルが力を取り戻し、時間を止めます。その隙にルシファーは炎の剣で空間に裂け目を開き、「無の空間」まだ何も創造されていない別の宇宙へ母を送り出します。息子たちを傷つけることは本意ではなかった女神は、静かにそれを受け入れ、新たな宇宙へと旅立っていきました。
シーズン2のラスト
すべてが収まった後、ルシファーはついにクロエに真実を打ち明ける決意をします。自分がルシファーであること、これまでの不思議な現象のすべて。勇気を振り絞ってクロエに電話をかけますが、背後から何者かに鈍器で殴られて意識を失います。
目を覚ましたルシファーがいたのは、見渡す限り何もない砂漠。肌はボロボロに荒れ果て、明らかに長い時間が経過しています。
そして最大の衝撃。かつて自ら切り落としたはずの天使の翼がルシファーの背中に生えていたのです。
誰がルシファーを砂漠に運んだのか。なぜ失ったはずの翼が戻ったのか。それは神の仕業なのか、それとも。すべての答えはシーズン3へ。
まとめ
シーズン2は、シリーズ全体を通じても屈指の充実度を誇るシーズンです。
クロエが「天使の祝福によって生まれた奇跡の子」だったという真相は、二人の関係に深い陰影を加えます。ウリエルを殺してしまった罪悪感、力を失うアメナディエルの苦悩、そして母との複雑な和解と別れ。
1話完結の事件捜査を楽しみながら、キャラクターたちの内面がどんどん深掘りされていく構成が見事です。
ラストの「砂漠に放り出されたルシファーと復活した翼」という引きも強烈で、シーズン3への期待が否応なく高まる幕引きでした。
